黒ラベル奮闘記

嬉しかったのぼり立て

サッポロビール 近畿圏本部 湯浅 和久 外食営業部長

 姫路・播磨地区の担当を希望した時、「業務用の樽生を伸ばすことができればすごい伸び率になるだろう」との目論見があったが、運よく良い出会いを頂く事ができた。

 当時は外食企業の店舗数拡大が盛んになっていた頃で、あるお得意先も拡大構想をお持ちだった。2件程度だった店舗数を、3年後には約100店舗に展開するという非常に大規模なもので、拡大に合わせて生ビールの販売量も急増していった。

 その企業様に「のぼりを立ててほしい」と依頼されたが、これがたまらなく嬉しかった。それまではせいぜい5~6軒にしか立っていなかったサッポロ生ビールののぼりがどんどん増えていく。上司から「使いすぎだぞ」と注意されるほどだったが、のぼりがはためくさまを見ると自分の陣地が増えているようで、のぼりを立てる事が嬉しくてたまらなかった。

 サーバーのメンテナンスも自分の仕事。設置もメーカーさんだけでは人手が足りず自分でやった。店舗数が拡大するにつれ、身体への負担も大きくなっていったが、極端に伸びていく生ビールの数字が疲れを忘れさせた。

 その後は外食企業の広域化に対応する営業組織として立ち上がった外食営業部に移り、はや10年がたった。この間、外食市場も大きく変化した。 外食産業のバブル期が過ぎ、撤退・廃業された企業様も多い一方、堅実に事業を拡大しようと奮闘されている若い企業家の方が増えている。

 今日までサッポロビールを支え続けて下さっている飲食店様とのお付き合いと同様に、若い方達の企業様ともしっかり取り組み、ともに業績を伸ばしていきたい。

サッポロビール 近畿圏本部 湯浅和久外食営業部長

全国醸界新聞 2012年(平成24年)12月12日号掲載

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